皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日も愛国の和歌を、皆様とご一緒に鑑賞してまいりたいと思います!
今日の和歌はこちらでございます。
高き屋に のぼりてみれば
煙(けぶり)たつ たみのかまどは にぎはひにけり
仁徳天皇(にんとくてんのう)御製(ぎょせい)
新古今和歌集、賀歌の巻頭に置かれている歌です。
詞書には
みつぎ物ゆるされて 國富めるを御覧じて
(租税を免除され、国が富めるのをご覧になって)
とあります。
「みつぎ物ゆるされて」とは、租税を免じられてという意味です。
仁徳天皇は民のため、3年間租税を免除されました。
3年を経て、民の生活は回復しましたが、さらに3年間、租税の免除を続けられました。
租税の免除を続けていますから、宮殿は穴だらけ。
屋根の穴からは、星の光が差し込むような中、お住まいになられていたといいます。
6年間の租税免除の後、民の生活力が回復したので、やっと宮殿の修理を行うことになりました。
修理を仰せ付かった民は、その慈悲に感激し、競って宮殿工事に集まり、修復はたちまちのうちに終わったといいます。
歌の意味は
高殿に登って国の様子を見渡せば
民家からは煙が立ち上り、民は豊かに栄えているのである
新古今和歌集には、仁徳天皇の御製(天皇が詠まれた歌)として載っています。
しかし、歌の内容やその歌振りなどから、後世の人たちが仁徳天皇の徳を偲んで作った歌だとも考えられています。
仁徳天皇は、神功皇后摂政五十七年に誕生され、仁徳天皇八十七年に、百十歳で崩御されました。
西暦でいうと、4世紀末から5世紀後半です。
仁徳天皇といえば、巨大な仁徳天皇陵を思い付く方が多いと思います。
教科書に載っていたり、メディアでもよく取り上げられますから、日本人なら誰でも知っている陵です。
全長は約500メートルにも達する、前方後円墳です。
陵は堺市にあります。
わたくしはまだ行ったことないので、ぜひ行ってみたいです。
もちろん内部に入ることができませんが、周囲には仁徳天皇陵がよく見えるポイントがあるようなので、機会を見つけて訪れてみたいです!
今日の和歌が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!