皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日も「愛国の歌」を、ご一緒に鑑賞してまいりましょう!
今日の和歌はこちらです。
ひむがしの 大樹(おほき)のもとの 神(かみ)がたり
四方(よも)の草木(くさき)も 言(こと)やめて聴(き)け
平田篤胤(ひらたあつたね)
作者の平田篤胤は、江戸時代後期の国学者。
安永五年(1776年)、出羽国久保田藩(現在の秋田県秋田市)で、久保田藩の大番組頭の四男として生まれました。
子供から青年にかけて、詳しいことは分かっていませんが、恵まれない境遇だったようです。
そうした境遇を一変させようとしたのか、二十歳のとき脱藩。
国元を去り、江戸へ出ました。
江戸では肉体労働などもしながら苦学し、旗本の奉公人となります。
二十五歳のとき、江戸在中の備中松山藩士、山鹿素行流兵学者、平田藤兵衛篤穏(あつやす)に才覚を認められ養子となります。
この頃、旗本屋敷の奥勤めをしていた女性と結婚します。
その後、国学と出会い研鑽を積み重ね、国学神道の大家となっていきました。
この歌は、文政九年、篤胤五十一歳のときの作です。
意味は
東海神国の大樹のもとで、我はいま神代のことを語ろう
四方の草木どもよ、静粛にして我が言葉を聞くがよい
「四方の草木」とは、当時のつまらぬ学者たちを指します。
この歌には、篤胤の自信と矜恃とが、清々しいまでに溢れている気がします。
わたくしは、こういう作風が大好きであります!
今日の一首が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!