皆様こんにちは
蓬田(よもぎた)でございます!
きょうも愛国の歌を皆様とご一緒に鑑賞したいと思います。
今日は愛国の歌9回目になります。
國守(くにまも)る 大臣(おとど)は知るや 知らざらむ
民(たみ)のかまどの ほそき煙(けぶり)を
勝安芳(かつやすよし)
勝安芳とは勝海舟のこと。
維新後、安芳と改名しました。
安芳はご存じのとおり旧幕臣で、戊辰戦争のときは幕府軍の軍事総裁。
徹底抗戦を主張する幕臣もいましたが、安芳は早期停戦と江戸城無血開城を主張しました。
実際、それを実現させ、維新後は、参議、海軍卿、枢密顧問官を歴任します。
明治32年、77歳で亡くなりました
安芳はこう詠います。
国家を守る重責を担っているはずの大臣たちよ、あなた方は承知しているのか、恐らく承知はしているまい。
民のかまどから立ち上る煙炎は、細々として哀れになる有様なのを。
安芳はこう詠い、「そんなことでは上の御心に沿うことができない」と、厳しい姿勢を示しています。
古の聖天子は、民のかまどの賑わいをご覧になってお喜びになったといいます。
それに比べて今の為政者の政治ぶりは何と言うことだろう!
そう嘆いています。
この嘆き、怒りは、明治の時代だけではありません。
令和の今、コロナウィルスで疲弊する国民経済、まさに
民のかまどの ほそき煙(けぶり)
です。
今の政治家、政府関係者、経済人に、この一首に触れていただき、民のかまどの炊煙が力強く立ち上るような政策をしてほしいと思いますが、それは無理なのでしょうか?
皆様にとりまして、この一首に感じるところがありましたら幸いです。