皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日も「愛国の和歌」を、皆様とご一緒に鑑賞してまいりましょう!
今日の和歌はこちらです。
かくばかり 乱れ行く世をよそに見て
すぐすは臣(おみ)の道ならめやも
三條実美
三條実美、は幕末から明治にかけての公卿、政治家です。
幕末には、尊王攘夷倒幕派の中心的人物のひとりでした。
明治維新後は元勲のひとりとして、太政大臣、内大臣、貴族院議員などを歴任。総理大臣も兼任した時期があるなど、政治の中枢にありました。
父実萬も勤王の志が厚い人でした。
しかし、道半ばにして亡くなってしまいます。
実美はその志を継ぐようにして、尊皇派公家の代表として、活発な活動を行いました。
文久二年(1862年)、勅を奉じて江戸に赴き、攘夷の勅書を将軍家茂に授けます。
翌三年(1863年)三月、将軍上洛して攘夷の朝議が決します。
しかし八月、朝議一変し、実美ら七公卿は長州に降ることになりました。
大政奉還後、赦免され京都に戻り、維新後は政府中枢で活躍しました。
実美の位階は正一位、爵位は公爵と、どちらも最高位です。
今回の和歌ですが、意味は明快です。
保身や利己的、そのような態度は臣下がとる道ではありません!
句末の「めやも」は、以下のような強い反語を表します。
臣下の道であろうか、いや決してそんなことはない!
今日の和歌が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!