皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日も皆様とご一緒に「愛国の歌」を鑑賞してまいりましょう!
今日は「愛国の歌」第23回です。
朝日影 とよさかのぼる 日(ひ)の本(もと)の
やまとの國(くに)の 春(はる)のあけぼの
佐久良東雄(さくらあずまを)
東雄は、文化八年(1811年)から万延元年(1860年)に生きた、国学者であり家人、尊王攘夷の志士でもありました。
20代から藤田東湖、会沢正志斎らと交友しました。
水戸学を学び、識の高さから藤田から水戸藩出仕を勧められましたが断わりました。
そのときの断り文句が、
「我主とする所は畏くも今上天皇是なり」
でした。
その後、別の人が水戸藩出仕を勧めたときも、
「徳川氏皇室を蔑(ないがし)ろにす。その支族たる水戸に仕ふるは即ち徳川の粟を食(は)むものなり」
と言って、断ったといいます。
大阪に移り住んで後、桜田門外の変に参加した水戸藩士を支援。
そのひとり高橋多一郎とその息子をかくまったことにより、捕らえられます。
江戸伝馬町の牢屋敷に檻送され、獄中にて病死。享年五十。
世間で「我徳川の粟を食まず」として断食し命を断ったと噂が流れたのは、水戸藩出仕の断り文句からです。
明治24年、靖国神社に合祀。明治31年従四位が贈られました。
日本の洋々たる前途も表現
歌の意味は「朝日輝きのぼるわが日本国の春曙」と分かりやすく、すらすらとした詠み振りです。
「とよさかのぼる」とは、豊栄登るとも書いて、朝日が美しく輝いてのぼることです。
歌全体から、皇国に対する愛情を感ぜずにはいられません。
同時に、日本の洋々たる前途をも表現しています。
令和二年のいま、日本経済は成長が止まり、日本国民の精神も縮んでしまったかのようです。
再び経済を発展させ、国家をさらに繁栄させて、国民みんなが幸せな暮らしができる日本にしたいものです。
そんな大きな志を持ちながら、自分にできることをしっかりと進めて参りたいと考えております。
作者の東雄は、万葉集に学んでいました。
この歌からも万葉集の趣が感じられると思います。
今日の一首が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!