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見渡せば 下(しも)つ此(こ)の世(よ)の 賀茂真淵

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皆様こんにちは
蓬田でございます!

今日も「愛国の歌」を、皆様とご一緒に鑑賞してまいりましょう!

今日の和歌はこちらです。

見渡せば 下(しも)つ此(こ)の世(よ)の くまもなし
古(ふ)りぬる書(ふみ)や 高嶺(たかね)なるらむ

賀茂真淵(かものまぶち)

賀茂真淵(上の肖像画)は、国学を樹立した学者です。

元禄十年(1697年)に、遠江国、今の浜松市に、加茂神社の神官の三男として生まれました。

三十一歳の頃、上京し国学者の荷田春満(かだのあずままろ)に入門

五十歳の時、八代将軍徳川吉宗の次男田安宗武(たやすむねたけ、田安家の初代当主)の和楽御用となりました。

明和六年(1769年)江戸で亡くなり、品川の東海寺に葬られました。

この歌は「書」と題されています。

この「書」はもちろん、真淵が研究する万葉集、古事記、日本書紀など、わが国の古典を指しています。

歌の意味は

わが国の古典を研究しつくし、その上に立って世の中を見渡すと、後世のことは見えないところはない
誠に古典というのは、天に接するような高山の如きものである

真淵は、古典を極め、それをもってして世の中を見れば、見えないところがない、くっきりと見えると詠っています。

堂々とした詠い振りが気持ちいいです!

こういう歌に接すると、モチベーションが上がります!

国学は江戸中期、漢学に対して起こった新しい学問です。

古事記、日本書紀、万葉集など、わが国の古典を研究し、古代の思想文化を明らかにして、そこに生き方の拠り所を求めようとした学問です。

契沖(けいちゅう)、春満(あずままろ)が創始し、賀茂真淵が樹立。

本居宣長が大成し、平田篤胤が発展させました。

今日の和歌が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!




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