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もののふの 兜(かぶと)に立(た)つる 鍬形(くはがた)の 田安宗武(たやすむねたけ)

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皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日も皆様とご一緒に「愛国の和歌」鑑賞してまいりましょう!

今日の和歌はこちらでございます。

もののふの 兜(かぶと)に立(た)つる 鍬形(くはがた)の
ながめ柏(かしは)は 見れどもあかずけり

田安宗武(たやすむねたけ)

田安宗武は、江戸幕府八代将軍吉宗の次男。

徳川御三卿(さんきょう)のひとつ田安家の祖(初代当主)です。

徳川宗武とも呼ばれています

荷田在満(かだのありまろ)に就き、その後賀茂真淵(かものまぶち)に師事して、和歌・国学を学びました。

歌の意味は、

武士の兜に立っているあの鍬形の立派さは
眺めても眺めても見飽きないものであるよ

「鍬形(くはがた)」は、兜の前面左右にふたつの角のように立っているものです。

「ながめ柏(かしは)」は、柏の一種。兜の鍬形に形状が似ているので使ったのでしょう。

兜の鍬形を「眺める」ことともかけています。

「見れどもあかずけり」は、見ても見ても飽きないものだなぁ。

鍬形の兜をかぶり、あたりを払って威風凛々たる武将の勇姿が目に浮かびます。

ちなみに、田安宗武がはじめ師事した荷田在満は寛保二年(1742年)、歌論書「国歌八論」を書きました。

和歌の本質と歴史を論じたこの書は、文学史的に高い評価を得ています。

在満はこの書の中で、「和歌は尊ぶべきものではない。風姿幽遠、意味深長、連続技巧な和歌を詠めればいい」と主張。

和歌を言葉遊びだけともとれるこの説に、宗武や賀茂真淵が反論しました。

今日の和歌が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!




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