米中新たな関税率を適用 実質、米中戦争?! 

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以下は、「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成30年(2018年)7月7日(土曜日)通巻第5753号からの引用。


潜在的な米国の目標は中国のBRI(一帯一路)と[MADE IN CHINA 2025]の実現を阻むか、あるいは大幅に遅延させることにある。

WTOに加盟させれば、ルールを守り、中国が経済的に豊かになれば、民主化が達成されるとした米国の読みは真っ逆さまに外れた。
WTOのルールを何一つ守らず(外資参入条件も、金融市場の整備も、変動相場制への移行も)、欧米から先端技術を盗み出して創ってきた模造品も、世界のハイテク競争に伍せるほどの高いレベルに達し、同時に民主化に背中をむけて、デジタル全体主義国家を実現した。

 これらは欧米ならびに日本、インド、アジア諸国の価値観とも巨大な懸隔がある。だがアセアンやインド経済圏の多くも中国の経済的軍門に下って、米国との絆を薄めてきた。米国にとっては由々しき事態の到来だった。

 7月6日午前零時を期して、関税率の適用が開始され、中国はただちに応戦した。米国からの輸入品に25%の関税を課す。これは中国の消費者にとって、大豆の価格が上がればインフレになる。豚肉もトウモロコシもあがる。中国のメンツどころではないはずだ。

私は1982年に中国・北京に行ったが、当時の中国は貧しかった。

経済的に発展すれば、民主化し、先進国のような社会に近づくのだろうと、若い自分は漠然と思っていた。

しかし、経済が世界2位か3位か、あるいは何位なのか、中国の統計ははっきりしないので明確ではないが、日本と肩を並べるほどになっても、民主化するどころか、一党独裁を強めている。

国内的に独裁を強めるならまだしも、強くなった経済力を利用して、周辺国やアフリカなどへ強権的に進出している。

こうした状況になることを、35年前の自分は想像できなかった。