2012年6月30日撮影
歴史を感じさせる石垣のうえに、堂々たる天守閣がそびえる。
千葉氏の居城であった千葉城だ。
千葉氏はいまの千葉県を中心に権勢を誇った。
中世屈指の一門である。
わが千葉にも、このような立派な城が残っていることを誇りに思う。
僕はここまで書いて、何だか可笑しいような、空しいような、誰に向けたらいいのかよく分からない怒りのような感情がこみ上げてきた。
事実は、このような天守閣は存在しなかったのだ。
中世、確かにここに千葉氏の城は存在した。
でもそれは、武器を保管している倉庫のようなものだった。
昭和の時代、千葉城を復元しようとなったとき、地元のどのような人たちかは知らないが、史実とはまるででたらめな天守閣をたてようと提案し、それを実行した。
これは500年の時空を超えた、妄想の城なのだ。