YOMO-FICTION

令和五年八月十七日まだ夜が明けない

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令和五年の迎え盆が終わった。俺の住んでいるところから何百キロも西に台風が来ている。昨夜のニュースでは、新幹線が運休したことを、レポーターが叫ぶような調子で盛んに伝えていた。

朝4時半、クーラーをきかせていたので閉め切った部屋の窓を開けると、むっとする熱気で、思わず顔をそむけた。

庭の地面のほうから秋の虫の音が聞こえる。高いところでは、セミが鳴きだした。

「冷房しているのよ」

さっきまで横で熟睡していた妻が不機嫌そうに言う。

ワインレッドのカーテンを窓にはじで束ねる。

レッド・ガーランドを流す。

水を飲む。

1日が始まり出した。




スクー

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