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【愛国の和歌】ほととぎす 血になく声は 久坂玄瑞(くさかげんずゐ)

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皆様こんにちは
蓬田でございます!

今日も「愛国の和歌」を、皆様とご一緒に鑑賞してまいりましょう。

今日の和歌はこちらです。

ほととぎす 血になく声は
有明の 月よりほかに 聞くものぞなき

久坂玄瑞(くさかげんずゐ)

文久元年(1861年)、玄瑞二十三歳のときの作です。

「辛酉(しんゆう)江戸遊学中二十首」と詞書きされた歌のひとつです。

このとき玄瑞は江戸に遊学していました。

江戸では、長州、薩摩、水戸の三藩連盟に奔走。外国人の振るまいに憤り、打ち払おうとしました。

歌の意味は

血を吐いてなくホトトギスの声
有明の月のほか聞くものは誰もいない

玄瑞は自分を、血を吐いて鳴くホトトギスに喩えました。

懸命に鳴いているけれど、誰ひとり聞いてくれる者はいない。

ただ有明の月だけが聞いてくれている。

血を吐くホトトギス、有明の月、という和歌の世界では昔からあるモチーフを用いながらも、ありきたりにならずに、自身の感情を歌いあげていると思います。

ホトトギスは口の中が赤いために、古来、血を吐くほど泣き続けるといわれてきました。

また中国の故事に、古代の蜀(紀元前316年に秦に滅ぼされた)の望帝杜宇(ぼうてうとう)が退位後、復位しようとしたが叶わず、亡くなってからホトトギスとなって、「不如帰(かえるにしかず)」と鳴いているという伝説もあります。

有明の月とは、夜が明けてもまだ空に残っている月です。

今日の一首が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!




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