撮影:F川氏 2022年11月
桑名市に、六華苑(旧諸戸清六邸)がある。
実業家、二代諸戸清六の新居として、明治44年に着工、大正2年に竣工した。
約18,000㎡の広大な敷地に、洋館、和館、蔵などの建造物群と「池泉回遊式」庭園で構成。
一部の改修と戦災を受けたものの、創建時の姿をほぼそのままにとどめている。
洋館の設計は、イギリス人建築家 ジョサイア・コンドル。
コンドルの作品は東京と神奈川県に集中していたので、関東大震災や戦災で焼失し、現存する作品は非常に少ない。
六華苑は、地方に唯一現存するコンドル住宅作品である。
洋館と和館は平成9年に国の重要文化財に指定、他の6棟は三重県の有形文化財に指定。庭園は平成13年に国の名勝に指定。