POEM YOMO-FICTION

令和五年お盆朝5:56

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東に向いている窓から一直線に差し込むオレンジ色の陽が、ダイニングテーブルの上で原稿を書いている俺の手の甲をじわりと温める。

陽はじわじわとしていが、急に力強く熱さを増した。

手元が眩しくなって目をそらし、すぐ横に垂直に立っているベージュ色の壁紙を見る。

陽が当たっている壁面部分は白飛びし、当っていない壁面部分はもとのベージュ色。

ふたつの世界をくっきりと形作っている。

テーブルの上には、昨晩の夕食でデザートで食べた巨峰が5粒、小さなガラス皿に載っている。

小さいのを選んで、一粒、皮ごと口の中へ放り込む。

口を動かすと、皮と身とのあいだにあるゼリー状のような甘美なエキスが、口中に広がる。

きょうはじめてとなる味覚を味わう。




スクー

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