
1980年、ロッド・エヴァンスはロック史に残る「偽ディープ・パープル事件」を起こした。
ディープ・パープルは1976年に解散し、事件が起きたときバンドは存在していなかった。
しかし、パープル再結成の思いは世界中のファンが持っていた。
これをチャンスとして、ロッドはパープルの名前を騙った偽バンドを無名のミュージシャンたちとつくり、無断で結成して、新聞に広告を載せ、1980年5月から9月まで、アメリカ、カナダ、メキシコでコンサートを19回開いた。
彼の在籍期間の曲ではない「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「ハイウェイ・スター」なども演奏した。
偽者に気付いた観客は激怒して瓶などをステージに投げつけた。
ディープ・パープルの管理会社が広告などで虚偽を知らせた。
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わたしは上の文章でロッドが悪者のように書いたが、実際はロッドのマネージャーが偽ディープパープル結成を思いつき、ロッドにやらせたのが真相のようだ。
事件が起きたのち、ロッドはパープル側から訴えられ、巨額の賠償金の支払いと、第1期パープル時代に持っていた自身の著作権を放棄させれらた。
そのいっぽうで本当の悪人のマネージャーはお咎めなしであったようだ。