LITERATURE YOMO-POEM

夏目漱石漢詩 無題九月二十二日 YOMO超訳

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人は言う

暮らしていくのは、なかなか難しいと

貧乏のなかにこそ

道の心が横たわっているのを

知っているか

けさ髪が白くなっているのに気付いた

その驚きといったら

夢からはっと目覚めたときのようだ

昔のこと、周の時代の話を少ししよう

黄色い牛を追い立てて

故国周を捨て

ひとり函谷関を抜けたのは

誰であったか

老子先生であった

先生のように函谷関を抜けて旅に出た男は数知れない

彼らは函谷関から先

どこを通ってどこに行ったのか

その道跡は誰も分からない

戻ってくれば

その姿をはっきり見ることができる

でもそれはいつのことやら

彼らはみんな

考えることをあまり好まなかった

そんな昔の行方知れずの男たち

一体どこに行ったのかと思ったら

意外なところで暮らしていた

村や町のあいまで

自由気ままに

口笛を吹いていたのだ

スクー

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