LITERATURE YOMO-POEM

夏目漱石漢詩 無題九月十三日 YOMO超訳

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(令和五年(2023)九月十一日)

呉の賢王子 延陵の季子

たとえ相手が亡くなろうとも

交わした約束 違わず果たす

わたしは不意に季子の故事が思い浮かんだ

わたしが季子のような振る舞いをするのは間違いだろうか

亡き友人の墓に剣を掛けることはないかもしれない

恥ずかしい限りだ

秋風は芭蕉が今わの際に見た夢をすっかり打ち破った

冷たい雨は不幸な放浪者のうたをつくりだす

この日本のあり様はどうしたことであろう

筆を投げ捨て立ち上がるのだ

人の世には人としての道がある

余人に先駆けその道に歩を進めるのだ

命を捨てるときと、命を捨てるところ

それを知りえたのなら、どうして命を差し出さないことがあろうか

一日は二十四時間

人と時間は切り離すことができないのだから

 




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