軍服を着た若い男が、監視台のような高さのところに座っている。
細い目をさらに細めて、鋭く俺を数秒見た。
男は無表情で、パスポートを無造作に返した。
それが中華人民共和国に入国した瞬間だった。北京の空港、1982年の冬である。




上の写真は 北京で撮影したが、 下の写真は大同である。
大同は北魏の首都であった。
私が行った 1984年、写真のように 一面緑はなく荒野である。
元々は普通に森林があったようだが、都市ができ 経済活動が活発になるにつれて木を伐採し続け、この写真のように荒野となったと聞いている。
