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片山真理の作品を見る Katayama Mari

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2025年4月26日、六本木MAMで鑑賞

上:《you’re mine #001》(2014年)

中:《shell》 (2016年)

下:《beast》 (2016年)


会場の作品キャプション

片山真理

1987年、埼玉生まれ、群馬および東京在住

片山真理は、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を修了しました。

9歳の時に、骨の完全な成長を阻む、先天性脛骨欠損症という希少疾患により両足を切断し、以後義足での生活を続けています。

日々自分のからだと向き合う中で、美や「正常」に対する典型的な考え方、そして自身の好奇心、欲望、執着に疑問を突きつけてきました。

片山は、あるインタビューで「障害とは人が作り出すものだ」と語っています。

《you’re mine #001》(2014年)は、古典派絵画のように横たわる作家を捉えている一方、《shell》 (2016年)や《beast》 (2016年)は、 メディアで溢れる今の時代を映し出す鏡のような役割を果たしています。

これらの正方形のセルフ・ポートレイトは、手縫いの人形や、 手描きの模様を施した義肢など、自ら作り出したオブジェに囲まれて、 ソファーに座る自身を捉えています。

シャッターは必ず本人がきり、 作品の中央近くに配置されたカメラが鏡に映し出されています。

その結果、鑑賞者が作品を見るとき、同時に作品も鑑賞者を見ているかのような感覚を生み出します。

この両作品は、シェル(外側)と内側との関係だけでなく、他者に向けられた私たちの視線、その視線への心理的投影、そして私たちの視線が他者のアイデンティティーに与える影響などに思いを巡らせるよう、私たちに呼びかけています。

スクー

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