2025年4月に鑑賞した。

六本木・森美術館はすいていた。

観覧者は俺と妻と、ほか数組の外国人のカップルであった。

出品は映像作品が多かった。

おれは映像作品が苦手なので、見なかった。

50点ほど出品されていた。そのなかで好きなのが2点あった。

これはそのうちの1点である。

おれは映像のように動く作品は苦手なのだ。

この作品みたく動かずに、こちらの頭や想像力を動かす作品が好きなのである。

佐藤瞭太郎
1999年 北海道生まれ、神奈川在住

(作品説明文より)

佐藤瞭太郎は、ビデオゲームに使われる3Dモデル、テクスチャ、アニメーションなどインターネット上に流通するデータ 「アセット」を素材に、ゲームエンジンを使って映像作品を作っています。

きっかけは新型コロナウィルスのパンデミックでした。それまではリサイクルショップやネットオークションで購入した中古品などで作品を作っていましたが、コロナ禍による行動制限のため、CGの仮想空間上での制作を始めました。

兵士、少女、動物、サラリーマンなどさまざまなキャラクターが繰り返し登場し、言葉なく展開する不条理な物語には、佐藤がよく見ていたMAD動画や短編小説の影響もあると言います。

写真シリーズ「ダミー・ライフ」では、インターネットから収集した写真に映る人や物などがアセットデータに置換されています。

アセットの群像としての壁紙は、バラバラな人格が共存するネット上の世界であり、同時に現実世界を映し出しているのかもしれません。