ARCHITECTURE

青山スパイラルビル SPIRAL Designed by Fumihiko Maki Japanese Post-Modern Architecture

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SPIRAL is a multi-purpose cultural center which opened in October 1985, in Minami-Aoyama as the focus for cultural programs of the Wacoal Corporation. It is mainly composed of a gallery, and a multi-purpose hall. Other services include a restaurant bar, an everyday life accessories shop, and a beauty salon. It extends from the 2nd floor underground to the 9th floor. The building was designed by Fumihiko Maki, an internationally known architect and leading example of Japanese post-modern architecture during the 1980s.
(出典:スパイラルのサイト http://www.spiral.co.jp/en/about/)

東京・青山に位置するスパイラルビル。

設計は、建築家、槇文彦。

地上9階・地下2階。

1980年代の日本モダニズム建築を代表する建築物のひとつとして紹介されることもあり、冒頭の英文にあるように、ポストモダン建築として紹介されることもある。

(私はこの「モダニズム建築」というのが、いまひとつ分からないのだが・・・・・・)

ユニークなのは低層部分。

エントランスから入ると、1階は大きくてオープンなカフェ空間。

カフェの周囲は展示ギャラリーエリアとなっている。

ギャラリーを奥へ進むと、大きな展示空間が広がり、その周囲をスロープが走る。

スロープを歩いて上ると、自分が移動している訳だから、展示されている作品を、いろいろな角度から鑑賞することができる。

スロープを登り切るとショップエリアとなる。

槇文彦は以下のように話す。


この建物も、青山というものの現代性を反映して、重いか軽いか、いろいろな見方があると思いますが、金属を使って、しかしイコンとしてはわりとわれわれの近代建築の歴史あるいはモダンアートの中にあった形態をフラグメント、断片として使っています。それぞれの断片は非常に見慣れた断片なんです。たとえば白の柱とか円錐あるいはキューブというように。しかし同時にこうしたどこかで見たことのある部品を使って、いままでちょっと見なかったような全体をつくろうとしています。
(出典:https://www.tozai-as.or.jp/mytech/87/87_maki07.html)

掲載した写真からは分かりにくいが、この建物は、キューブ、半円球、シリンダー、ピラミッドなど様々な幾何学形状が使われている。


この建物は、ワコールという会社が持っていますが、社長からの「何かまわりと違ったものをつくってください」というのが事の発端だったのです。よく見ますと、たいがいの建物が水平性を強調しているか垂直方向を強調しているのに対して、これはわりと螺旋状に上がっていく、上昇感覚も持っている建物ということで設計しました。サッシュの間隔にへボナチ級数を使っています。なぜそうしたかというと、上昇していく感じをできるだけ強く出したいと考えたからです。また、たとえば柱は全部見えてくるのではなくて、見えたり隠れたりするかたちで断片化を図っています。また、凹空間とか少し張り出した空間とかフリーフォームとかご一角錘とか、いろいろなかたちがその中に納まっているわけです。しかも全体としてオープンエンドな入りやすいシルエットということも、その中で考えていたと思います。
(出典:https://www.tozai-as.or.jp/mytech/87/87_maki07.html)

発言の中にある「へボナチ級数」とは、フィボナッチ数列のことであろうか。

ちなみに、フィボナッチ数列とは、


0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, …
と続く。最初の二項は 0, 1 であり、以後どの項もその直前の2つの項の和となっている。
(出典:ウィキペディア)

幾何学形状やフィボナッチ数列といった数学的な要素を取り入れているところが、建築鑑賞にとってはたまらない。

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