
2007年末から2008年1月にかけて、中国から輸入された冷凍ギョーザを食べた人たちが、相次いで激しい中毒症状を訴えた。
1月30日に公表され社会問題化した。
千葉県と兵庫県の3家族10人が重軽症を負い、うち1人の女児が一時重体となった。
また、中国国内でも同様の製品による健康被害が確認された。
問題となった商品は、中国河北省の「天洋食品」が製造し、JTフーズなどが輸入・販売していた冷凍ギョーザだ。
問題となったギョーザの包装や被害者の嘔吐物などから、有機リン系殺虫剤(農薬)であるメタミドホスやジクロルボスが検出さた。
メタミドホスは極めて毒性が高く、経口摂取などにより縮瞳(瞳孔収縮)、嘔吐、下痢、めまい、重篤な場合は意識混濁や呼吸不全を招く。
日本国内では農薬としての使用や製造、輸入が禁止されていた。
中国国内でも使用が厳しく制限されていた物質だ。
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毒物混入が中国での製造段階か、日本への輸入・流通後かを巡って日中両国間で外交・捜査の対立が生じた。
一時は迷宮入りするかと思われたが、事件発生から2年後、解決に向かった。
2010年、天洋食品の元臨時従業員だった呂月庭が、給与や待遇への不満から、倉庫に忍び込んで注射器で殺虫剤を製品に注入したとして中国公安当局に拘束された。
2014年1月、中国の裁判所は呂被告に対し、「危険物質投入罪」で無期懲役の判決を言い渡した。被告側は控訴せず、判決が確定した。
天洋食品はすべての従業員を解雇して操業を停止し、事実上倒産した。2013年頃までに工場はすべて取り壊された。
この事件をきっかけに、日本国内では中国産食品に対する安全性の懸念が急速に高まった。